CO2(二酸化炭素)排出量を実質ゼロとする「ネットゼロ」に向けたシナリオの更新版で予想しています。
IEAは「勇気づけられる」傾向だとする一方、産業革命前と比べた気温の上昇幅を1.5度に抑えるという目標には「到底不十分」だと指摘しました。
ビロル事務局長は、目標実現のためには世界が急いで団結する必要があると強調しました。
IEAによりますと、ネットゼロ・シナリオの報告書が21年に公表されてから、世界の太陽光発電能力は「記録的」な成長を遂げ、電気自動車は好調な売れ行きを見せてきました。どちらの業界も、50年までにネットゼロを実現する見通しです。
また、30年までに必要とされる排出量削減の8割以上は、再生可能エネルギー源の拡大や電化の進展、エネルギー効率の向上、メタンガス排出削減によって達成可能だといいます。
一方で1.5度目標を実現するためには、クリーンエネルギーへの世界の年間投資額を30年代初めまでに倍増させ、すべての国がネットゼロの達成期限を前倒ししなければならません。CO2回収、有効利用、貯留の技術や水素ベースのエネルギー、バイオ燃料の開発も、30年までに急ピッチで進める必要があるといいます。(CNN)